• jimbucho terrace

    3棟からなる木造アパートのリノベーションである。前面道路は向かいの石垣との間に挟まれて閉塞感が強く、周囲への眺望を建物が遮っていた。そこで本プロジェクトでは、建物の一部をスケルトン化して妙法寺川を見渡せるテラスを挿入し、道路空間に広がりを与えることで、入居者と道ゆく人々の双方が、この場所の魅力を享受できるようにした。

    2019 Good Design Award
  • habikino city tourist information office

    大阪府南部・羽曳野市の中心駅である近鉄・古市駅前に建つ、市の観光案内所の改修計画である。市内に点在する古墳群を「百舌・古市古墳群」として世界遺産登録を目指す自治体の観光案内所として、従来の施設ではデザイン・機能とも満足のいくものではなかった。閉鎖的だった施設を開放的にし、建物内外を同一素材(ウッドデッキ)で敷詰めて、内外が一体となった開放的な観光案内所ができあがった。入口の建具をすべて引戸にし、開館時間は常時開け放ち、開放的な案内所を目指している。
  • town house in hudocho

    京都市中心部・四条烏丸付近に位置する古い京町家の改修計画である。長期間空家状態で老朽化が進んでいた小さな京町家は、半年の改修工事を経てゲストハウスに生まれ変わった。構造補強等の安全性のスペック向上を図りながら、住まいとして京町家のあるべき姿へ再現した。SNS映えする華美なインテリアデザインを避け、地元の人々が暮らす京都ライフを宿泊者が体現できるような設えとしている。敷地の半分以上占めている細長い南庭に改修前に建っていた古いプレハブ小屋は全て撤去され、居室や浴室からの眺めが良い京の庭に生まれ変わった。(BOFアーキテクツと共同設計)
  • house on the cliff top [y’s house zenshoji 14]

    築45年の鉄骨プレハブ住宅の賃貸住宅への改修計画である。必要最小限の構造フレームをスケルトン化する計画からスタートした。家族向けを想定し細かく区切られたスペースは、室内間をつなぐ窓により領域を作りながら開放感を確保した。上下階は吹抜とグレーチング床により、抜け感に変化を与えながら繋がる。水平垂直方向に連結するインテリアは、距離感と密度を変えながら現代の家族像に対応したものとした。
    (神戸芸術工科大学・環境デザイン学科とのコラボレーション事業)

    2018 Good Design Award
  • town house in kaide

    京都市に隣接する向日市鶏冠井地区は、高度成長期に農地転用で造成された古い住宅地が多く存在する。本計画はそういった住宅地に建つ、間口2間の老朽化した木造住宅のリノベーションである。1階にあったリビングを2階に配し、小屋組を現しにすることで、明るく開放的な住空間を実現した。逆に1階に個室を配置することで、耐力壁を効率的にレイアウトでき、構造的に理にかなった改修となっている。構造用合板をそのまま仕上を施さず意匠材として使用し木質感ある表情を生み出すことで、ローコストとデザイン性の両立を試みた。新旧の建材・仕上を融合させることで、リノベーション特有のインテリアを生み出した。

    2016 Good Design Award
  • belltree suma 203

    現在、日本には「nLDK」タイプの住戸ストックが大量に存在するが、多様化した現代の家族形態にはうまく対応できていない。本計画対象は、そのような事例の典型ともいえる、昭和58年に建設されて更新期を迎えた3LDK賃貸住戸の改修であり、単身者から若い夫婦、核家族、高齢者まで、それぞれの生活スタイルに合わせた柔軟な住みこなしを可能にする生活の場の提供手法の提案である。具体的には、従来の3つの個室に換えて、三次元的にゆるく囲まれた、空間的な特徴が異なるいくつかの「場」を設け、住み手がその使い方を決定できるようにした。同時に、光と空気の流動性を確保し、外部と連続した自然な住まい方を可能にしている。(神戸芸術工科大学 環境デザイン学科 との協同プロジェクト)

    2016 Good Design Award
  • town house of syurishiki -renovation

    「修理式の町屋-リノベーション」京都市に隣接する向日市は、戦中戦後から大阪京都のベッドタウンであったが、その時代の住宅は多くが老朽化し、ほとんどが間口も狭い小さな町家であるため、近年の住宅事情に合わず放置された空家の木造住宅が多く存在している。本計画は、そういった間口2間の老朽化した木造住宅のリノベーションである。空間効率を上げるために思い切ってサニタリースペースと階段室を兼用することで、狭い間口の住戸の中で広い居室を確保することに成功した。2階は小屋組を見せ、ロフトを作ることで床面積を増やし、また古い梁を現しにすることで、リノベーション特有の新旧の素材の対比をインテリアデザインの主要素にしている。壊れていない室内建具は和室の建具として再利用、和室の土壁は、解体時に発生した、たたきや壁の土を保存し建材として再利用している。リノベーションの本質であるストック活用を、建材レベルまで見直した本格的な改装計画である。

    2016 Good Design Award
  • nakayamate S building annex

    神戸市中心部三宮駅近くの繁華街に建つ、築35年鉄骨造5階建の商業ビルのリノベーションである。1〜3階をリース店舗、4、5階を賃貸住宅として再生させることを目指した。老朽化したビルのファサードは、周辺の商業ビルより品格あるデザインを目指し、ファイバーグレーチングをデッキ材でグリッドを強調したファサードとしている。同じオーナーが所有する隣接した飲食ビルと階段を共有することで、ビル内の客の流れを活発化させると同時に、複数の避難経路の確保にも成功している。

    2016 Good Design Award
  • d house gongencho

    神戸市須磨区の住宅地に位置する木造アパートの改修計画。全4住戸のうち居住中の1件を除く3件を、ローコストの条件下で効果的なリノベーションを施しました。水回りを一新しながら、インテリアは新旧の素材が混じり合う、リノベーション特有の表情を生み出し、コストを押さえながら新築には無い表情を創出しました。2階の床に孔をあけて上階バルコニーからの光を暗かった1階に導いています。アパートの前面の路地に向けて、住戸間に高さ3Mの間仕切壁を設置することで外部への室内住戸の領域を試みました。

    2016 Good Design Award
  • enmyojigaoka apartment Y101

    築45年の公社の団地の1室の改修計画。高齢化が進行する地域の活性化も念頭に置きながら、若い世代の暮らしをイメージしたリノベーションとなっています。構造壁以外の間仕切りは最大限撤去をし、ワンルームを基本とした空間を生み出しました。中央の耐力壁に一枚の大きなテーブルを設置。そこはダイニング、キッチン、ワーキングスペースをすべてまかなう多目的なスペースです。広くないスペースを最大限に活かすために、欄間高さに4周に回る収納棚を設置。さらに高くない天井高の中にロフトを作ることで、空間の狭さを感じさせない効率的で広がりある空間を生み出しました。
  • okamoto ni.co.i.chi

    神戸市東灘区岡本にある木造戸建住宅の、2戸の賃貸住宅へのリノベーション計画。解体時に判明した雨漏りや地震による破損箇所を補修し、耐震改修を施した単身者用2住戸の賃貸住宅として再生しました。既存の構造体を最大限現しとし、新旧の素材の対比を試みることで、リノベーション特有のインテリアデザインが生まれました。

    2015 Good Design Award
  • d apartment mizukidori 203

    水廻りを中央に配し、「ロジ」に見立てた通路空間を巡らせ、自由に使える細長いL字型のフリースペースを挿入した空間構成となっています。亜鉛メッキ鋼板による壁仕上のフリースペースは、強力磁石によりライフスタイルに応じて自由な位置で空間を間仕切れるカーテンを設け、住人の主体的な空間利用を促します。「ロジ」に見立てた空間は、SOHOタイプであるこの住戸の生活動線と仕事動線を機能的に展開しています。

    2014 Good Design Award
  • zenshoji kiosk

    神戸市須磨区の高齢化が進む住宅地に建つ、木造3軒長屋(築50年)の2軒を、学生用シェアハウスへのリノベーション計画。地域に開いた休憩スペースを持つことから「禅昌寺キオスク」と名付けました。1階は、周辺住人も利用できる自動販売機と縁側が設置された休憩スペースを中心に、土間スペースやLDK等の共用スペースをレイアウト。既存の構造材を見せた開放的な土間スペースは、新旧の素材のコントラストが美しい吹抜空間です。土間スペースの出窓は、ディスプレースペースとなっており、学生の課題や趣味が展示できる仕掛けです。このように、周辺住人との交流を促す装置を盛り込んだプランニングを展開しました。2階に配置した3室ある個室は、既存の小屋組を意図的に見せたインテリアデザインとなっています。地域の方々と学生達との世代間の交流を育むことで、本計画地周辺の活性化のきっかけとなるシェアハウスとなればと考えています。(神戸芸術工科大学  環境・建築デザイン学科との共同プロジェクト)

    2014 Good Design Award
  • d apartment mizukidori 302

    共用廊下→LDK→サニタリースペース→個室→サンルームという内と外の空間がレイヤー状に入り交じった空間構成となっています。「ニワ」に見立てた室中央のサニタリースペースは、広さを十分確保することで、住人の主体的な使い方を促します。また、ガラス張りにすることで、視覚的には大きな1ルームのような伸びやかなインテリアを確保しています。

    2014 Good Design Award
  • y’s house rd-01

    築50年の木造住宅をリノベーションした賃貸住宅です。インテリアは壁や床の仕上材にパーティクルボード(木質パネル)を使用した、暖かみのあるデザインが特徴です。デザインと耐震要素を兼ね備えたパーティクルボードを使用することで、構造がそのまま内装材になり、高度な耐震補強とローコスト化を両立させました。2012年度グッドデザイン賞

    2012 Good Design Award